際を究める 〜「×情報学」による分野横断型研究@OMU
2023/9/6 13:10-15:10
第1イベント会場
13:10-13:20 講演(1) 「医学×情報学」医学の立場から
黄瀬 浩一(大阪公立大学 大学院情報学研究科 教授)
【概要】 まず企画者を代表して、本企画の意図について説明する。情報学と他の学問分野をあわせた学際研究は、国内外で数多く試みられているが、かならずしもすべてが上手くいくとは限らない。その一つの原因は、ペアとなる両分野で共に研究を成り立たせることが難しい点にあるであろう。一方が「主」、他方がそれを単に手伝う「従」という構図になれば、研究は続かない。本企画では、医学、農学、スポーツ科学の3分野を取り上げて、我々なりの試みについて講演をいただいく。
【略歴】 1986年阪大・工・通信卒.1988年同大大学院博士前期課程了.同年同大大学院博士後期課程入学.1990年阪府大・工・電気助手.現在,大阪公立大学大大学院情報学研究科教授,ならびに同大学文書解析知識科学研究所所長.博士(工学).2000年〜2001年ドイツ人工知能研究センター客員教授.文書画像解析,情報検索,画像認識,行動認識などの研究に従事.2006年度、2021年度電子情報通信学会論文賞,2007年,2013年IAPR/ICDAR Best Paper Award, 2010年IAPR Nakano Award, ICFHR Best Paper Award, 2017年MVA Best Paper Award各受賞.2016年まで,IAPR TC11(Reading Systems) Chair, 2013年から,International Journal of Document Analysis and Recognition (IJDAR) Editor-in-Chief. 2022年から,ドイツ人工知能研究センター日本ラボディレクター.
13:20-13:30 講演(2) 「医学×情報学」医学の立場から
新谷 歩(大阪公立大学 大学院医学研究科 医療統計学 教授)
【概要】 近年、医療分野ではエビデンスに基づいた意思決定が求められており、疾患の診断や予後予測、治療効果の検証など、医療のあらゆる領域でデータサイエンスの知識が重要になっている。医薬品開発の分野では、ランダム化比較試験における試験デザイン、データ収集システムの開発、試験データの解析等に医療統計学の知識が不可欠である。医療分野におけるデータサイエンス人材の育成は喫緊の国家的課題である。近年、健康保険情報や電子カルテなどの医療ビッグデータの活用基盤が整備されつつあり、医療分野における情報活用の需要は今後ますます高まることが予想される。本講演では、医療分野における情報活用例や人材育成の取り組みについて紹介する。
【略歴】 2000年に米国エール大学で博士号を取得後、ヴァンダ―ビルト大学で講師准教授を経て、2016年より現職。薬剤開発を目指した臨床試験のデザインや、レセプト等の医療ビッグデータを用い、数多くの医療データによる解析を行う。世界108か国41万人が活用する研究用EDC、REDCapの日本コンソーシアム代表を務める。2022年スタンダード大学が発表した「世界で最も影響力のある研究者トップ2%」に選出された。
13:30-13:45 講演(3) 「医学×情報学」情報学の立場から
岩村 雅一(大阪公立大学 大学院情報学研究科 准教授)
【概要】  
【略歴】 1998年東北大・工・通信卒.2003年同大大学院博士課程了.同年同大大学院工学研究科助手.2004年阪府大大学院工学研究科助手,准教授などを経て,現在大阪公立大学大学院情報学研究科准教授.博士(工学).文字・物体認識,視覚障害者支援などの研究に従事.2006年度ならびに2021年度電子情報通信学会論文賞,2007年IAPR/ICDAR Best Paper Award,2010年IAPR Nakano Award,ICFHR Best Paper Award,2011年IAPR/ICDAR Young Investigator Award,2017年MVA Best Paper Award 各受賞.2013年からInternational Journal of Document Analysis and Recognition (IJDAR) Associate Editor.2016年〜2018年IAPR TC11 (Reading Systems) Vice Chair.2020年〜2022年電子情報通信学会パターン認識・メディア理解研究専門委員会副委員長.2021年〜2023電子情報通信学会英文論文誌編集副委員長.
13:45-13:55 講演(4) 「農学×情報学」農学の立場から
横井 修司(大阪公立大学 農学研究科 教授)
【概要】 持続可能な社会の実現のためには都市部も持続可能な形で作物栽培をしながら農業を通じて新しい機能を都市に付加することが求められている。大阪公立大学農学部附属教育研究フィールドでは,都市農業に新しい機能を数多く付加させ, SDGs駆動型都市農業を大阪から世界に発信・普及させ,大阪の農業と近隣を含む地域全体の発展につなげる事を目的として,様々な取り組みをスタートさせている。
都市ならではの人材,資源を循環的に利用し,食料とエネルギーを可能な限り地産地消していく仕組みの構築や,新しい一次産業の定義を生み出すような取り組みには情報学との協業が欠かせないものとなる。本公演では我々の取り組みの紹介と情報学との可能性について議論したい。
【略歴】 東北大学大学院 農学研究科修了。博士(農学)。専門は遺伝育種学。
1999年~2001年米国パデュー大学博士研究員。2002年奈良先端科学技術大学院大学 助教。2006年岩手大学 准教授。2015年大阪府立大学生命環境科学研究科 教授,2022年から現職。
植物が環境条件を受容しながら自分の成長のステージを進行させる時期や花を咲かせる時期を知るなどの「植物の環境受容機構の研究」に従事している。また,2019年からフィールド長という立場で大阪という大都市にあるフィールドの立地を活かした都市農業の社会実装に取り組んでいる。
13:55-14:10 講演(5) 「農学×情報学」情報学の立場から
内海 ゆづ子(大阪公立大学 大学院情報学研究科 講師)
【概要】 この講演では,これまでの私の農学分野との共同研究についてお話します.どのようにして共同研究を始めたのか,どのような苦労があったのか,その研究の裏側を紹介します.また,農学と情報学の考え方の違いや,共同研究の面白さについてお話します.パネルディスカッションでは,皆さんと一緒に,今後も共同研究を発展させるためには,何が必要なのかを議論したいと思います.
【略歴】 2010年大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻博士後期課程修了.2010年Univerity of Oxford 客員研究員.2011年大阪府立大学大学院工学研究科助教を経て2020年講師.2022年大阪公立大学大学員情報学研究科講師.画像による植物計測の研究に従事.博士(工学).
14:10-14:20 講演(6) 「スポーツ科学×情報学」スポーツ科学の立場から
岡崎 和伸(大阪公立大学 都市健康・スポーツ研究センター 教授)
【概要】 競技スポーツでは、勝利のために試合や競技中の様々な情報が分析され活用されている。これらに加えて、身体組成、体力、生理機能、身体機能などの生体情報、あるいは、日々のコンディション、トレーニング、食事・栄養、休養・睡眠などの情報は、競技スポーツのみならず健康スポーツにおいて分析され、勝利のため、あるいは、健康の維持・増進のために活用されてきている。情報学との連携によって、これらのデータのより詳細な測定とデータベース構築、そして、それらを用いたより詳細な解析が進めば、新たな知見が得られること、あるいは、より安全で効果的なトレーニング方法の開発が進むことなどが期待される。
【略歴】 1996年筑波大学体育専門学群卒業、1998年筑波大学大学院体育研究科修了、2002年信州大学大学院医学研究科修了(博士(医学))、2003年米国Institute for Exercise and Environmental Medicine, Postdoctoral Research Fellow、2005年長寿科学振興財団・リサーチレジデント(信州大学大学院医学研究科)、2007年信州大学附属病院先端予防医療センター 助教、2009年大阪市立大学(2022年4月より大阪公立大学)都市健康・スポーツ研究センター 講師、准教授を経て2017年より現職。大学院医学研究科運動環境生理学教授、都市健康・スポーツ研究センター所長、健康科学イノベーション所長を兼務。
14:20-14:35 講演(7) 「スポーツ科学×情報学」情報学の立場から
阿多 信吾(大阪公立大学 大学院情報学研究科 教授)
【概要】 近年、スポーツの分野においても活動や環境、生体情報などをモニタリング・収集し、科学的に分析する取り組みがなされつつある。一方で、多くのスポーツ科学分野の研究においては、データを適切に取得、蓄積、管理し、さらにそれを分析等へ活用するための環境整備や、高度な学習等による分析手法などにおいて、情報学との連携により今後さらに発展できる可能性がある。本講演では、現在大阪公立大学において健康・スポーツ科学分野の研究者と連携して取り組んでいるスポーツヘルスケアプロジェクトについて、その概要と取り組み内容、課題等について紹介し、議論の話題提供を行う。
【略歴】 2000.3 大阪大学大学院基礎工学研究科情報数理系専攻博士後期課程修了、博士(工学)。2000.4 大阪市立大学工学部情報工学科助手。以降講師、准教授を経て2013.4 大阪市立大学大学院工学研究科電子情報系専攻教授。2016.4 大阪市立大学情報基盤センター所長兼任。2022.4 大阪公立大学大学院情報学研究科教授、学長補佐、情報基盤センター長兼任。ネットワークアーキテクチャ、トラヒック制御、スマートプラットフォームなどの研究開発に従事。
14:35-15:10 司会 「医学×情報学」医学の立場から
黄瀬 浩一(大阪公立大学 大学院情報学研究科 教授)
【概要】 まず企画者を代表して、本企画の意図について説明する。情報学と他の学問分野をあわせた学際研究は、国内外で数多く試みられているが、かならずしもすべてが上手くいくとは限らない。その一つの原因は、ペアとなる両分野で共に研究を成り立たせることが難しい点にあるであろう。一方が「主」、他方がそれを単に手伝う「従」という構図になれば、研究は続かない。本企画では、医学、農学、スポーツ科学の3分野を取り上げて、我々なりの試みについて講演をいただいく。
【略歴】 1986年阪大・工・通信卒.1988年同大大学院博士前期課程了.同年同大大学院博士後期課程入学.1990年阪府大・工・電気助手.現在,大阪公立大学大大学院情報学研究科教授,ならびに同大学文書解析知識科学研究所所長.博士(工学).2000年〜2001年ドイツ人工知能研究センター客員教授.文書画像解析,情報検索,画像認識,行動認識などの研究に従事.2006年度、2021年度電子情報通信学会論文賞,2007年,2013年IAPR/ICDAR Best Paper Award, 2010年IAPR Nakano Award, ICFHR Best Paper Award, 2017年MVA Best Paper Award各受賞.2016年まで,IAPR TC11(Reading Systems) Chair, 2013年から,International Journal of Document Analysis and Recognition (IJDAR) Editor-in-Chief. 2022年から,ドイツ人工知能研究センター日本ラボディレクター.
14:35-15:10 パネリスト 「医学×情報学」医学の立場から
新谷 歩(大阪公立大学 大学院医学研究科 医療統計学 教授)
【概要】 近年、医療分野ではエビデンスに基づいた意思決定が求められており、疾患の診断や予後予測、治療効果の検証など、医療のあらゆる領域でデータサイエンスの知識が重要になっている。医薬品開発の分野では、ランダム化比較試験における試験デザイン、データ収集システムの開発、試験データの解析等に医療統計学の知識が不可欠である。医療分野におけるデータサイエンス人材の育成は喫緊の国家的課題である。近年、健康保険情報や電子カルテなどの医療ビッグデータの活用基盤が整備されつつあり、医療分野における情報活用の需要は今後ますます高まることが予想される。本講演では、医療分野における情報活用例や人材育成の取り組みについて紹介する。
【略歴】 2000年に米国エール大学で博士号を取得後、ヴァンダ―ビルト大学で講師准教授を経て、2016年より現職。薬剤開発を目指した臨床試験のデザインや、レセプト等の医療ビッグデータを用い、数多くの医療データによる解析を行う。世界108か国41万人が活用する研究用EDC、REDCapの日本コンソーシアム代表を務める。2022年スタンダード大学が発表した「世界で最も影響力のある研究者トップ2%」に選出された。
14:35-15:10 パネリスト 「医学×情報学」情報学の立場から
岩村 雅一(大阪公立大学 大学院情報学研究科 准教授)
【概要】  
【略歴】 1998年東北大・工・通信卒.2003年同大大学院博士課程了.同年同大大学院工学研究科助手.2004年阪府大大学院工学研究科助手,准教授などを経て,現在大阪公立大学大学院情報学研究科准教授.博士(工学).文字・物体認識,視覚障害者支援などの研究に従事.2006年度ならびに2021年度電子情報通信学会論文賞,2007年IAPR/ICDAR Best Paper Award,2010年IAPR Nakano Award,ICFHR Best Paper Award,2011年IAPR/ICDAR Young Investigator Award,2017年MVA Best Paper Award 各受賞.2013年からInternational Journal of Document Analysis and Recognition (IJDAR) Associate Editor.2016年〜2018年IAPR TC11 (Reading Systems) Vice Chair.2020年〜2022年電子情報通信学会パターン認識・メディア理解研究専門委員会副委員長.2021年〜2023電子情報通信学会英文論文誌編集副委員長.
14:35-15:10 パネリスト 「農学×情報学」農学の立場から
横井 修司(大阪公立大学 農学研究科 教授)
【概要】 持続可能な社会の実現のためには都市部も持続可能な形で作物栽培をしながら農業を通じて新しい機能を都市に付加することが求められている。大阪公立大学農学部附属教育研究フィールドでは,都市農業に新しい機能を数多く付加させ, SDGs駆動型都市農業を大阪から世界に発信・普及させ,大阪の農業と近隣を含む地域全体の発展につなげる事を目的として,様々な取り組みをスタートさせている。
都市ならではの人材,資源を循環的に利用し,食料とエネルギーを可能な限り地産地消していく仕組みの構築や,新しい一次産業の定義を生み出すような取り組みには情報学との協業が欠かせないものとなる。本公演では我々の取り組みの紹介と情報学との可能性について議論したい。
【略歴】 東北大学大学院 農学研究科修了。博士(農学)。専門は遺伝育種学。
1999年~2001年米国パデュー大学博士研究員。2002年奈良先端科学技術大学院大学 助教。2006年岩手大学 准教授。2015年大阪府立大学生命環境科学研究科 教授,2022年から現職。
植物が環境条件を受容しながら自分の成長のステージを進行させる時期や花を咲かせる時期を知るなどの「植物の環境受容機構の研究」に従事している。また,2019年からフィールド長という立場で大阪という大都市にあるフィールドの立地を活かした都市農業の社会実装に取り組んでいる。
14:35-15:10 パネリスト 「農学×情報学」情報学の立場から
内海 ゆづ子(大阪公立大学 大学院情報学研究科 講師)
【概要】 この講演では,これまでの私の農学分野との共同研究についてお話します.どのようにして共同研究を始めたのか,どのような苦労があったのか,その研究の裏側を紹介します.また,農学と情報学の考え方の違いや,共同研究の面白さについてお話します.パネルディスカッションでは,皆さんと一緒に,今後も共同研究を発展させるためには,何が必要なのかを議論したいと思います.
【略歴】 2010年大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻博士後期課程修了.2010年Univerity of Oxford 客員研究員.2011年大阪府立大学大学院工学研究科助教を経て2020年講師.2022年大阪公立大学大学員情報学研究科講師.画像による植物計測の研究に従事.博士(工学).
14:35-15:10 パネリスト 「スポーツ科学×情報学」スポーツ科学の立場から
岡崎 和伸(大阪公立大学 都市健康・スポーツ研究センター 教授)
【概要】 競技スポーツでは、勝利のために試合や競技中の様々な情報が分析され活用されている。これらに加えて、身体組成、体力、生理機能、身体機能などの生体情報、あるいは、日々のコンディション、トレーニング、食事・栄養、休養・睡眠などの情報は、競技スポーツのみならず健康スポーツにおいて分析され、勝利のため、あるいは、健康の維持・増進のために活用されてきている。情報学との連携によって、これらのデータのより詳細な測定とデータベース構築、そして、それらを用いたより詳細な解析が進めば、新たな知見が得られること、あるいは、より安全で効果的なトレーニング方法の開発が進むことなどが期待される。
【略歴】 1996年筑波大学体育専門学群卒業、1998年筑波大学大学院体育研究科修了、2002年信州大学大学院医学研究科修了(博士(医学))、2003年米国Institute for Exercise and Environmental Medicine, Postdoctoral Research Fellow、2005年長寿科学振興財団・リサーチレジデント(信州大学大学院医学研究科)、2007年信州大学附属病院先端予防医療センター 助教、2009年大阪市立大学(2022年4月より大阪公立大学)都市健康・スポーツ研究センター 講師、准教授を経て2017年より現職。大学院医学研究科運動環境生理学教授、都市健康・スポーツ研究センター所長、健康科学イノベーション所長を兼務。
14:35-15:10 パネリスト 「スポーツ科学×情報学」情報学の立場から
阿多 信吾(大阪公立大学 大学院情報学研究科 教授)
【概要】 近年、スポーツの分野においても活動や環境、生体情報などをモニタリング・収集し、科学的に分析する取り組みがなされつつある。一方で、多くのスポーツ科学分野の研究においては、データを適切に取得、蓄積、管理し、さらにそれを分析等へ活用するための環境整備や、高度な学習等による分析手法などにおいて、情報学との連携により今後さらに発展できる可能性がある。本講演では、現在大阪公立大学において健康・スポーツ科学分野の研究者と連携して取り組んでいるスポーツヘルスケアプロジェクトについて、その概要と取り組み内容、課題等について紹介し、議論の話題提供を行う。
【略歴】 2000.3 大阪大学大学院基礎工学研究科情報数理系専攻博士後期課程修了、博士(工学)。2000.4 大阪市立大学工学部情報工学科助手。以降講師、准教授を経て2013.4 大阪市立大学大学院工学研究科電子情報系専攻教授。2016.4 大阪市立大学情報基盤センター所長兼任。2022.4 大阪公立大学大学院情報学研究科教授、学長補佐、情報基盤センター長兼任。ネットワークアーキテクチャ、トラヒック制御、スマートプラットフォームなどの研究開発に従事。